生地について

オリジナルプリントでは、デザインやプリント方法はもちろんのこと、プリントする素材も大切です。

着た時に快適なものであれば、長く使いたいと大事にしてもらえるかも知れません。 また、プリント方法によっては、向いている素材と向いていない素材があったりします。

ここでは、アトムの商品に使われている素材について、概要をお伝えいたしますが、
詳細を知りたいという時にはご遠慮なくお問い合わせください

生地の素材について

生地の素材には様々な種類があります。特性をつかんで、お気に入りのウェアを完成させましょう。
綿
綿花からとれる天然素材で、木綿、コットンともいいます。 肌触りがよく、保温性も高い上に吸水性も高い事から、基本的なウェア材料として広く使われています。
ポリエステル
イギリスで発明された、合成繊維の代表格です。 すべすべとした手触りで、軽く、摩耗に強い上に、撥水性が高いです。このため汗を逃がすドライ素材の材料としても用いられています。またしわになりにくい点が優れています。 ただし、高熱・高圧に弱いため、転写プリントにはあまり向いていません。
ナイロン
アメリカのカロザースが発明した、世界最初の合成繊維です。 すべすべとした手触りで、軽く、非常に摩耗に強い素材です。 ただし、高熱・高圧に弱いため、転写プリントにはあまり向いていません。 カッティングプリントでは、専用のナイロン用シートを使う場合もあります。
レーヨン
天然材料を化学の力で糸にした化学繊維で、人絹、スフとも呼ばれていました。 すべすべとした手触りで高い吸湿性を持ち、洋服の裏地として主に使われています。高熱・高圧には比較的強いです。
混紡・交織・交撚
上記のような様々な素材を合わせて生地にする事で、それぞれの長所をあわせ持った素材ができます。 たとえばしわになりにくいポリエステルと、保温性が高い綿を組み合わせて、保温性が高くしわになりにくい生地のできあがりです。

素材の加工について

同じ素材からできた生地でも、加工によっては全く違う特性を持つことがあります。

編み物

布地には大きく分けて編み物と織物の二つに分かれます。編み物製品はカットソーとも呼ばれ、基本的に一本の糸を編み込んで作られます。一般に柔らかく、通気性に優れています。

天竺編み
最も基本的な平編みの加工で、インドから輸入されていたために天竺編みと呼ばれていたものです。メリヤス、ニットとも呼ばれ、多くの木綿製品、もちろんTシャツなどの衣類もこの編み方で加工されています。
フライス編み
フライス編みは、表地と裏地が同じように見える編み方で、横方向への伸縮性が高い事が特徴です。伸縮性が高いために身体への密着度が高く、レディースTシャツの素材に使われています。
鹿の子
鹿の子(かのこ)編みとは、編む際に隆起ができるように編む事で、生地に編み目のメリハリを作る編み方です。 盛り上がっている部分が光沢を帯びるので、鹿のこどもの背中のように見える事からそう呼ばれます。 主にポロシャツ等でこの編み方が使われます。肌に接する部分が少ないため、通気性に優れています。
ダンボールニット
ダンボールニットとは、紙のダンボールのように、表部分の糸と、裏部分の糸を縫い合わせて作られたニット(天竺編み)です。丈夫で保温性が高く、主にジャージの素材として使われています。
メッシュ(ドライ加工)
網目状に編まれた繊維で、通気性や通水性にすぐれています。 吸汗性が高く、すぐに蒸発させるドライ加工は、ポリエステル製の素材でメッシュ加工をしたものが使われています。また、紫外線遮蔽加工が施されている商品も多く、夏にぴったりの加工です。
裏毛
裏毛とは裏地の糸を一部飛び出させて編む(パイル)ことで、柔らかな手触りをもたらす加工の事です。 保温性が高いため、トレーナーパーカーの裏地として使われています。
天竺編み・フライス編み鹿の子編み ダンボールニットメッシュ・ハニカムメッシュ・裏毛

織物

織物は縦糸と横糸から構成され、二つの糸が重なって織り込まれたものです。一般に緻密で、高い保温性や光沢の出る美しい表面を特徴としています。タフタ、ツイル、サテンは三原組織と呼ばれ、織物の基本とされています。

タフタ
タフタとは、横糸を縦糸の二倍の太さにして織った平織りの一種で、昔は高級絹織物の代名詞でした。 繊維の密度が高く風を通さないため、ブルゾンの表生地として使われています。 高密度に織った高密度タフタは水をはじくほどですが、湿気は逃がしてくれるので雨の日でも快適です。アクティブピステなどに使われています。 また、異形糸タフタとは、多角形の断面をした異形糸(いけいいと)を使ったタフタで、特有の光沢が出ます。イベントブルゾンに使われています。
ツイル
ツイルとは綾織りとも呼ばれ、縦糸が横糸の上を通る割合が、下を通る割合より少ない織物です。 表面には斜めの織り目ができるのが最大の特徴です。 ブルゾンなどに使われています。またデニムも厳密にはツイルの一種です。
サテン
サテンとは本繻子とも呼ばれ、縦糸をあまり密でなく織った織物です。 美しい光沢と、柔らかな手触りが魅力です。スタジアムジャンパーに使われています。
オックスフォード織
オックスフォード織とは平織りの代表的な織り方で、ボタンダウンシャツによく使われる織り方です。 ソフトで通気性も高く、美しい光沢があります。
ブロード織
ブロード織とは平織りのうち、縦糸を横糸の二倍の密度で織ったもので、ボタンダウンシャツによく使われる織り方です。 緻密で強い強度を持ち、美しい光沢があります。
帆布・キャンバス
帆布とは平織りで織られた厚手の布の事で、キャンバスとも言います。 表面はきわめて荒々しい感じですが、圧倒的に丈夫なため、バッグや、前掛けなどに使われます。
シーチング
シーチングとは平織りで織られた薄手の布の事ですが、安価な平織り布のこともいいます。 ナチュラルファイルバッグ等のリーズナブルな製品に使われています。
フラット織
フラット織とは裏と表の織り目が均一になるように織ったものの事で、シルクプリントなどの加工が大変しやすいタオルです。
タフタ・ツイルサテン織

特別な糸

糸の段階で特別な加工が施されたものもあります。

オープンエンドヤーン
オープンエンドヤーンとはふつうの糸と違って撚られていない糸の事です。ワイルドな肌触りが魅力で、生地に重厚感が出ます。
コーマ糸
コーマ糸とは糸の精製の段階で、短い繊維を取り除く加工を行った高級綿糸です。美しい光沢があり、強い強度を持ちます。

特殊な加工

他の布地にはない、特別な加工を施された物です。独特の機能を持った物が多いです。

裏起毛
裏起毛とは、裏毛編みされた裏地の糸を毛羽立たせる事により、繊維で覆う加工です。柔らかな肌触りで、保温性が非常に高いため、裏起毛トレーナー裏起毛パーカーの裏地として使われています。
シャーリング
一般的なタオル地は糸が飛び出しているパイル地ですが、シャーリングはその飛び出した部分の頭をカットしています。肌触りがよいだけでなく、プリントに適しています。アトムプリント店舗の商品であるタオルは、ほとんどこのシャーリング加工です。
ウェザー
ウェザーとは全天候型を指し、軽い防水性や風に耐える素材です。ドリズラーがこの素材を使っています。
αDeo
αDeo加工とは、YKK株式会社が開発した吸汗・紫外線カット・消臭・抗菌効果を兼ね備えた素材です。一部の高機能ポロシャツに、消臭用のテープとして使われています。
セベリス加工
セベリス加工とは東レ株式会社が開発した、黄色ブドウ球菌の活動をおさえる事によって、消臭・抗菌効果を持つ加工です。日本製ポロシャツに使用されています。
PVC加工
PVC加工とは、布地の表面にポリ塩化ビニル、つまりビニールでコーティングを施したものです。耐水性と頑丈さが大幅にアップしています。ポリカジュアルバックがこの加工を使っています。
裏起毛アルファデオ・セベリス加工

色について

素材には商品によって様々な色がついています。白色の素材ではプリント時にも特に問題は起こりませんが、濃い色の素材はプリントにあたって問題が起きることがあります。

白い色の素材と色付きの素材
Tシャツなど一部の素材では、白い色の素材と色付きの素材で価格差がある場合があります。ご注意ください
フルカラープリントについて
フルカラープリントは透明のシートに印刷するため、色付きの素材では下の地の色とデザインがかぶってしまいます。このためフルカラープリントは白地のみの対応となっております。
シルクプリントについて
シルクプリントで、素材が濃い色の場合、インクの色が上手く乗らない事態があります。これをさけるために、シルクプリントにおいては一旦下地となるインクを刷ります。このため、プリント代が一色分追加されます。

その他の注意点

プリントできない場所
一般に生地の縫い目がある場所やその付近にはプリントできません。ご了承ください。商品のプリント範囲をご参照ください。
g/m²とかozって何?
これは布の重さを表す単位です。g/m²は一平方メートルあたり何グラムか、ozは、一平方ヤードあたり何オンスかという単位です。190g/m²と、5.6ozがほぼ等しくなります。一般に数字が多ければ多いほど生地は重く、厚みを増します。
アメリカンサイズについて
一部の商品については、アメリカンサイズを採用しており、同じLサイズでも他より大きいということがあります。商品のサイズの欄をよくお確かめください。
こどものサイズについて
たとえば100の場合、これは身長が100cmより下のこども向けであるという意味です。ただし、体格によって当てはまらない場合もありますのでご注意ください。
身巾とか袖丈とかどういう意味?
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